法制審議会 民法(債権関係)の改正に関する要綱仮案(案)全文

9月 1st, 2014 | By | Category: トピックス, 企業経営, 財産法・民事法務

8月26日に開催された法制審議会民法(債権関係)部会の第96回会議で、要綱仮案が約款を除いて大筋で承認されたとお伝えしましたが、この議事概要と要綱仮案(案)が、29日、法務省のウェブサイトで公表されました。
部会資料83-1 民法(債権関係)の改正に関する要綱仮案(案)【PDF】
部会資料83-2 民法(債権関係)の改正に関する要綱仮案(案)補充説明 【PDF】

個別に結ぶ契約と似ているものに、約款と呼ばれるものがあり、生損保等保険契約、クレジット契約等で細かい字でびっしり書かれた書面のことです。約款は約款準備者が契約締結時までに相手方に提示して合意をしたときには、その内容となる。これが原則。しかし、常のこれが出来る訳ではない。例えば駅で電車に乗るときに準備されてるとはいえ鉄道運送約款を、その都度提示することは現実的ではありませんから。

そこで、部会資料83-2での補充説明を引用紹介すると、<[P]はpending 保留の意>

なお、例えば、鉄道事業に係る旅客運送のように、あらかじめ定型約款によって契約の
内容が補充される旨を相手方に表示していない場合であっても、その表示が困難であると
いう一定の取引については、定型約款によって契約の内容が補充されることを可能にする
ための規定を設ける必要性は高い。従前の案(一部略)はこの必要性に対応するための規
定であったが、このような個別の取引類型に着目した規定については、一般法である民法
ではなく、個別法に設けることがふさわしいとの指摘がある。そこで、この要綱仮案(案)
では、従前の案の内容の規律を個別法に設けることを前提に、従前の案を削除している。
(なお、関連法律の整備に関する事項であるため、【P】を付している。)

なるほど、民法一般法で規定せず、一部の法律分野については、具体的な法律の規律に任せるということは、
民法という大きな領域をカバーする法律なので、予想されたことかな。
次は、この部分の要綱仮案の引用です(ご参考)
部会資料83-1 民法(債権関係)の改正に関する要綱仮案(案)引用
28 定型約款の変更

定型約款の変更について、次のような規律を設けるものとする。
(1) 定型約款準備者は、次のいずれかに該当するときは、定型約款の変更をす
ることにより、変更後の定型約款の条項について合意をしたものとみなし、
個別に相手方と合意をすることなく契約の内容を変更することができる。た
だし、定型約款にこの4の規定による定型約款の変更をすることができる旨
が定められているときに限る。
ア 定型約款の変更が、相手方の一般の利益に適合するとき。
イ 定型約款の変更が、契約をした目的に反せず、かつ、変更の必要性、変
更後の内容の相当性、定型約款に変更に関する定めがある場合にはその内
容その他の変更に係る事情に照らして合理的なものであるとき。
(2) 定型約款準備者は、(1)の規定による定型約款の変更をするときは、その効
力の発生時期を定め、かつ、定型約款を変更する旨及び変更後の定型約款の
内容並びに当該発生時期をインターネットの利用その他の適切な方法により
周知しなければならない。
(3) 定型約款準備者は、(1)イの規定による定型約款の変更をするときは、(2)
の時期が到来するまでに(2)による周知をしなければ、定型約款の変更は、そ
の効力を生じない。

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