五十嵐行政書士事務所 契約書・内容証明作成 金銭賃貸・債権回収で使われる契約

契約書・内容証明作成詳細説明

本編〜使用頻度の高い契約 8分類

1.金銭賃貸・債権回収で使われる契約

企業の資金の調達においては、金銭消費貸借契約が使われ、そしてこの契約と切り離せないのが担保権の設定契約です。

担保とは、取引先の資産状態が悪化して代金が支払われない場合に備えて設定されるものです。取引先や物上保証人などの第三者に対して抵当権や質権や譲渡担保権を設定しておくことです。これによって、他の債権者に優先して債権を回収することができます。継続的取引において必要性が高いのが、根抵当権設定契約、在庫商品譲渡担保契約でしょう。

また販売した代金債権を回収しなければ企業の経済活動は成り立ちません。確保した債権の直接回収の他に、投下資金を回収する方法をとして、債権譲渡契約、相殺契約等があります。

1. 金銭消費貸借契約
消費貸借契約の成立には当事者の合意だけでは足りず、目的物の交付が必要ですので、弁済方法等のほかに、借主が目的物(金銭)を受領したことをも明記するのが望ましい。金銭その他代替物の給付義務に関して「公正証書」を作成する際には、債務不履行の場合に備え、執行認諾文言を入れます。会社が取締役の債務を保証するには、利益相反取引として、取締役会又は株主総会の承認が必要です。この承認を得ている旨を確認するのがいいでしょう。
2. 準金銭消費貸借契約
この契約は、もともとは金銭の貸し借りではない売掛金債務のようなものを、金銭の貸し借りに切り替える契約で、債務の一部猶予などを目的にしています。何本も債権が存在する場合にそれらの存在を確認した上で、一本の債権にまとめることは、法律関係の明確化から望ましい。消滅時効は2年から10年(5年)になります。
3. 相殺契約
相殺とは互いにチャラにすることです。相殺契約は、互いに有する権利義務関係を簡易迅速に整理したい場合に、特に債権の目的たる給付の性質が異なる等、民法上の相殺が出来ない場合に利用されます。
4. 債権譲渡契約
債権譲渡とは、債権の同一性を維持したままで債権を他に譲渡することです。有償契約ですので民法の瑕疵担保責任の適用があります。債権譲渡を債務者その他の第三者に対抗するには、譲渡人から債務者に対しての通知または債務者の承諾があることが必要です。債務者以外の第三者に対抗するには、とくにこの通知・承諾が確定日付ある証書による必要があります。もっとも多く利用されているのが「内容証明郵便」です。
5. 質権設定契約
質権とは、物を預けることで金銭を貸してもらえる権利です。債権者と債務者(設定者)との契約によってなされます。質権は、譲渡可能なものであれば、動産、不動産、債権、株式などに幅広く設定できるのが特徴です。債権質としては、建物賃貸借に敷金・保証金の質権設定契約があります。株式の場合、譲渡制限があっても、株式の質入自体は「株式の譲渡」にあたりませんので、質入時に、取締役会等の承認を得る必要はありません。
6. 抵当権設定契約
金銭債権を担保するため不動産に設定する物的担保の代表的な契約です。借主として土地建物を引き続き利用可能です。貸主が抵当権の設定を第三者に対抗するためには、登記する必要があります。この順位で優先的に弁済を受けることができます。不動産は債務者所有のほか、債務者以外の第三者の所有物の上にも設定可能です(物上保証人)。ただし、債権者と抵当権者は一致している必要があります。
7. 根抵当(ねていとう)権設定契約
継続的な取引の場合には債権債務は常に変動しています。不特定の債権を一定範囲の限度額まで担保するものとして設定するのがこの契約です。債権の範囲、確定期日、極度額等を取り決めます。長期の拘束を避けるため元本の「確定期日」は設定の日から5年以内です。担保される債権の最高限度額である「極度額」についてはその変更が容易ではないので慎重に見透しを立てる必要があります。その他はおおむね抵当権と同様です。
8. 動産譲渡担保契約
所有権は貸主に移転させるが、動産は債務者のもとに留めておく(占有改定)合意で貸金の担保とする契約です。差入れ可能な担保が、例えば自社の機械だけの場合これを質権の対象にすると仕事ができなくなり返済どころではなくなります。そのような不都合を回避してニーズに応じるため実務上行われています。その担保動産に標識等を付して所有者が誰であるかを明示します。
9. 在庫商品動産譲渡担保契約
工場にある在庫商品・原材料を一括して担保に供する場合があります。民法上は複数かつ内容の変動可能性のある物に対してひとつの担保を設定する制度はないのですが、実務上認められています。物は債務者のもとに留めておく(占有改定)合意のもと、目的物、保管場所、種類、数量等を明示して行います。
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